
手持ちヘッドホンの暫定一位を決める回。
筆者の好みとして、イヤホンよりはヘッドホン派。
音(声)自体の質感、厚みを感じたいから。
今回比較する2機種
| 比較項目 | beyerdynamic T5p | Bowers & Wilkins Px8 |
|---|---|---|
| 発売時期 | 2010年12月 | 2022年10月下旬 |
| 当時の価格 | 市場想定:約100,000円 | 市場想定:約117,700円 |
| 接続方式 | 有線 | ワイヤレス / USB |
| 形式 | 密閉型・オーバーイヤー | 密閉型・オーバーイヤー |
今のメイン機種はPx8。それまではずっとT5pを使っていたが、Px8を一度使うと、正直完全ワイヤレスの快適さとノイズキャンセリングの安定感には抗いがたい。
時代は違うが、いずれも一般用途ではハイエンドクラス。
実験の理由 – T5pの特質性
実は、Px8に変えた当時、ちゅぱ音的にはT5pのほうが質感が良いんじゃないか?という感覚も残っていた。
また、T5p初代は、ドライバーが耳に対して斜めに配置されているかなり特殊なヘッドホンで、場合によってはASMRにおいて最新機種でも出せない味がある可能性も期待できる。
なので、もう一度T5pを味わいたい。
そして、せっかくなら最大限その力を発揮させてみたい。
ベストセッティングのT5pを試してみよう
というわけで、ChatGPTに聞いて必要なものを調達する。
結論としては
- 5万円くらいまでのヘッドホンアンプ
- 1万円くらいまでの4.4mmバランスケーブル
があれば、T5pを過不足なく鳴らせることがわかったので調達した。
(アンプの機種はここでは割愛する)
視聴音源
視聴に使用したのは、ちゅぱ音のリファレンスとして愛用しているこの作品。

このように、おまけのちゅぱ音オンリートラックがあまりにも神。
柚木つばめさんによる演技の質感も素晴らしく、オンリートラックとしては多分私が一番使ってる音源。
2万DLくらい売れてるやろと思ったら2,000DLくらいしかされてなかったのでみんな買おう。
実際に聴いてみよう
というわけで、まずは「おまけのおまけ:耳舐め・左」を聴いてみる。
・・・
あれ…なんか…微妙かも。
まず耳舐めのぞくぞく感が足りない。定位の良さこそ感じるが、厚みが足りず空気が抜けるような感触。ヴォーカル(声)の近さはあるものの、サ行はやや耳に刺さり気味。唾液は乾いていて、収録品質の低い耳舐めを聴いたような塊感を感じてしまう。
逆に良いと思ったのは、密閉型らしからぬ空間の広さ。ヴォーカルの鋭さ。ともすればセミオープンのような抜けの良さ。良くも悪くも個性的で、『T5pだからこそ得られる感覚』はしっかりある。特に音楽鑑賞では好きな一面もあったりする。
ただ、総合的には普段聴いてるPx8のほうが「質」が良いような…?とはなっちゃったかも。
Px8も聴いてみる
対してPX8に戻すと、まず一聴で左耳にぞくぞくっとする感覚が走る。T5pと比較すると空間的には少し狭くはなるが、音の厚みと輪郭がぐっと増す。一言で言うなら「存在感」が遥かに高まる。この場における存在感とはつまり、そこに美少女がいる感覚と言っても等しい。
そして、Px8で最も素晴らしく感じたのは唾液の粘性。T5pでは乾いた塊として聞こえていたのが、PX8では粘度があるのに粒だった質感を感じられた。
音源を「おまけのおまけ : キス」に変えると特に顕著で、口元で定位した舌が、口内をかき混ぜるような感覚に襲われる。
総じて、殆どの部分においてPx8のほうがクオリティが高く、艶のあるちゅぱ音を味わえる感覚があった。
ちゅぱ音的比較表
| T5p | Px8 | |
|---|---|---|
| 耳舐め | あんまりゴリっとこない | 厚みがあって掘られる感じ |
| 質感 | 薄め、よく言えば透明感 | 輪郭が際立っていて艶がある |
| 唾液感 | やや乾いた感触 | 粒だった粘性 |
| 空間の広さ | 抜けと広がり | 相対的には小さい |
| 刺激感 | やや刺さる | マイルドで聴きやすい |
| ちゅぱ音的な結論 | 個性的な抜け感 | 艶・湿度・存在感 |
結論:Px8はいいぞ
というわけでPx8に落ち着きましたとさ。
Px8は今はもう後継のPx8 S2が出ていて、執筆時点で実売価格が52,470円まで下がってる。正直、今の間にもう一個確保しておこうかと思うくらい安い。
そもそもの話、Px8はちゅぱ音じゃなくて音楽目当てで買ったくらい、音楽用途でめちゃくちゃ良いヘッドホンなので、少し高価格帯のヘッドホンを探している方にはぜひおススメします。新品で買えるのも、もう今の間だけだろうし。
