ちゅぱ音を聞き続けて20年。
ちゅぱ音とは?
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Qちゅぱ音ってなに?
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A
声優による、キス音・舐め音などを模した声や水音のこと
もともとはエロゲー用語だったが、近年はDLsiteなどで販売されている耳舐めボイスなどもちゅぱ音の一種。音声作品の普及により、ぐっと身近なアダルトコンテンツの一種となっている。
ちゅぱ音というのは十人十色で、声優によって響き方も深みも違う。下手なちゅぱ音を聞いても何も感じないが、上手い声優のちゅぱ音は、その声だけで情景が浮かび、質感さえ感じさせてくれるようなものだと思う。
ちゅぱ音はどうやって作られている?
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Qちゅぱ音はどうやって作られている?
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A
声優さんがマイクのそばで自分の手を吸ったり舐めたりしてる。
- 手を舐める派
→ スタンダード - それっぽい小道具を用意して舐める派
→ 迫力は出るが緩急が付けにくい。刺さる人には刺さる。 - 食品(ゼリーとか)を口に含む派
→ 水音に深みと量感が出る。やりすぎると嘘っぽい? - 何も使わず、口だけで出す派
→ 全体的に音圧が弱い
個人的には3番系が好き
都市伝説「ジョニー」
ちゅぱ音は男性スタッフが演技しているという都市伝説のこと。黎明期は本当にあったらしいが、ちゅぱ音ソムリエはちゅぱ音を聴いただけで声優が分かるので、その観点から見て、少なくとも今までに筆者のプレイしたゲームにジョニーは居なかった。2002年以前くらいだとワンチャンあると思う。ただ、隠れバ美肉(耳舐めVtuberの中の人がボイチェン男性)は居る。
◇パターン2、そのまま読む
「ぇろぇろっ」みたいに舌を伸ばした擬音を発声するもの
個人的な印象だが、エロゲー時代は「1.すする」が主流で、現代では「2.そのまま読み」が増えてきていると思う。
「ぇろぇろっ」みたいに舌を伸ばした擬音を発声するもの
個人的な印象だが、エロゲー時代は「1.すする」が主流で、現代では「2.そのまま読み」が増えてきていると思う。
その理由は、
- 音声作品の隆盛に伴い、演者がアマチュア声優(同人声優)になったから
→難易度としては「1.すする」のほうが高く、当時のアマチュアでは技術的に実現できなかったため「2.そのまま読み」が増えたのではないか? - 音声作品、ASMRには「2.そのまま読み」がマッチしていたから
→音声作品では「何をしているか」を口頭表現していく必要があるので、いわゆる「言葉責め」の延長として発展していったのでは。 - 単純に魅力が見つかったから
個人的にはもともと、そのまま読みのほうが好きなんだよね。
耳舐めはちゅぱ音なのか?
フェラ音を聞きたい欲求は、耳舐めでは満たされない。フェラ音と耳舐めは繋がっていないからだ。耳舐めは、古来よりエロゲーマーが愛するちゅぱ音=フェラ音とは少し違うものだと思う。エロゲーマーが愛するちゅぱ音=フェラ音を、ASMRにおいて求める場合は、あくまでもASMR(バイノーラル収録)されたフェラ音でなければならない。
ただぶっちゃけ大体の人はどっちも好きだろう。
ASMRとは
ASMR(英: autonomous sensory meridian response)は、人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地よい、脳がゾワゾワするといった反応・感覚[1]。正式、または一般的な日本語訳は今のところ存在しないが、自律感覚絶頂反応(じりつかんかくぜっちょうはんのう)という意味である。Wikipediaより
ちゅぱ音の歴史
黎明期(~2000年前後)
エロゲー編
「月姫」「AIR」が出たころ。時代は「泣きゲー全盛期」であり、むしろエロは要らねぇどっか行けの風潮が強かった。それゆえに実用的なエロはそれに特化した「抜きゲー」に求められていたが、この頃はまだ、その抜きゲーの中ですらちゅぱ音は重要視されていなかった。認知度
135 名前:名無しさん[]投稿日:2000/09/23(土) 09:48 「サキュヴァス」はチュパ音が弱い! 音を求めるなら「せんせい(1)」(咲子による)はどうかちゅぱ音はユーザーの中で認知されつつあったが、今よりずっと貴重な存在だったので、数少ないちゅぱ音を求めてユーザーは情報交換し合っていた。「この作品、このシーンのちゅぱ音は良いぞ」といったように。まだちゅぱ音が採用されているゲームの方が珍しい時代だったからだ。
おめでとう! フェラ音 は ちゅぱ音 に進化した!
277 名前:名無しさん[]投稿日:2000/10/31(火) 02:05 フェラ音がある確率の高いメーカーを上げてみようよ。 とりあえず「ScooP」と「テトラテック」「フェラシーンに音声があるかないか」それすらあやふやな時代だった。しかも、「んーんー」とただ喘ぐだけのような、ちゅぱ音ではないフェラ音声も混じっていた。「フェラ音声=ちゅぱ音」というのは今では当たり前の認識だが、この頃は「フェラ音声」の上位版が「ちゅぱ音」であり、より評価される存在だったのだ。
そしてフルボイスが当たり前になり、「ちゅぱ音」がユーザーに求められていると知ったメーカーは、次第に「フェラ音」ではなく「ちゅぱ音」を採用するようにするようになっていった。
作品で見る、当時のちゅぱ音
総じて、当時も作品によってはちゅぱ音と呼べるものはあったが、それはメーカーや作品というよりは、担当した声優が上手いかどうかに極端に左右されていた。二つ例を挙げてみる。はじめてのおるすばん(2001年)
伝説の名作「はじめてのおるすばん」。この作品で性癖が歪められたおっさんは数知れず…だが、フェラシーンでは「んーんー」と極々弱くあえぐのみで、およそちゅぱ音と呼べるものではなかった。先生だーいすき(2002年)
対して、当時の作品としてはあまりにも突出したちゅぱ音ゲーだったのが、こちらの「先生だーいすき」だ。理由は色々あるのだが、つまるところは出演声優が強すぎた。とりわけ木葉楓(松田理沙)、北都南の二人は抜きんでていた。その内容は、シーンだけで言えば今でもトップクラスのクオリティ。
音声作品
筆者の知る限り、目立った作品はない。コミケで個人販売なんかはもしかしたらあったのかもしれないが、「音声作品」というジャンルは、少なくとも一般的ではなかったと思う。第一次ちゅぱ音ブーム(~2006年前後)
世に「ちゅぱ音ソムリエ」が生まれたころ。エロゲーそのものが最も輝いていた時代であり、2chの「究極のフェラチオゲーは?」スレも活発に動いていた時期。 筆者の体感だが、2003年ごろから今からでもお勧めできるレベルの作品が出始める。ちなみに当サイトでSS評価をつけている伝説の作品、「ナースにおまかせ」の発売は2004年である。抜きゲーの下地が出来上がる
2000年代半ばになると、急速にちゅぱ音が普及する。フェラシーンにとってちゅぱ音は当たり前の存在になり、内容もより濃密になっていった。声優の技術格差が激しく、当たり外れが大きいのは相変わらずだったが、どんな作品からも「ちゅぱ音」が聴けるようにはなった。ちなみにこの時点でもう「ちゅぱ音声優」のちゅぱ音は完成している。前述の「先生だーいすき」もそうだったが、サッカーでいえばジダンやデルピエロのようなもので、その時代の名選手(声優)であれば、今見ても素晴らしいクオリティを味わえるし、何なら今より良いと思わせる個性すらある。
ちゅぱ音が重視され始める
「ちゅぱ音の上手い声優」が増え、認知されたことで、購入基準が「声優」になるユーザーも増え始めた。この時代特に人気だったのは、挙げれば枚挙にいとまがないが、あえて挙げるなら芹園みや、鷹月さくら(夏野こおり)、一色ヒカルあたりだろうか。「萌えゲー」と「抜きゲー」
この頃の作品は「萌えゲー」と「抜きゲー」がはっきりと区別されていて、「萌えゲー」のエロは薄いものが多かった。その最たるものが「リトルバスターズ!エクスタシー」だろうか。もともと全年齢版だったものにわざわざエロシーンを追加した特別版…いわゆる曲芸商法だったにもかかわらず、Hシーンはギャグかと思うほど、非常に薄いものであった。音声作品編
時代を先取りし過ぎた夢の音声雑誌、Voice-typeの発売と終焉
「音声作品がおまけでついてくる」エロ雑誌。
さすがにジャンルとしてニッチだったのか、エロゲー市場縮小のあおりだったのかは分からないが、時代を先取りし過ぎてVol.16を最後に廃刊となってしまった。16まで出てるあたり、結構凄いが。なお、出演声優の希少価値を考えなければ、音声作品としてのクオリティは低く、今から集めるようなものではない。 今の新しい声優と最新の音声技術でぜひ復刻してほしい。 耳舐め(Streamer)-Typeならワンチャンありそうじゃない?
変革期(2010年~)
エロゲー編
個人的には萌え×抜き系の走り
ブームで乱立した有象無象のメーカーはとうの昔に淘汰され、ある程度の品質が要求されるようになった。声優の当たり外れが大きかった黎明期に比べ、どの声優からも比較的安定したレベルのちゅぱ音が供給されるようになった。泣きゲーブームも去ったほか、「萌えゲーであってもエロは必要」の意識も高まり、萌えゲーの中からも(ちゅぱ音的に)秀逸な作品が生まれる土壌が出来た。
新しい世代の声優も目立ってきたが、半面、みんな大好きだった有力ベテラン声優の出演作品が減少し始め、中には引退する人も出てきた。
音声作品編
CV.涼貴涼
DLSiteの中で、ぽつぽつと聴きごたえのあるサークルが出始める。アイロンウェアー、GREENWAY、うんどうぐつスタジオなど。しかしこの時代の声優は本当に「アマチュア」感が強く、その中でちゅぱ音として実用に足るのは極一部であった。なので逆に、この時代から評価されていた人は未だに愛好家も多い。紫苑みやびさん、涼貴涼さんなど。 (大山チロルさんはもう少し後だっけ?)今でこそ「音声作品でのみちゅぱ音を聴く」ライト層も多いが、この頃のユーザーは「エロゲーマー」を兼ねていたコア層が多かったと思う。
第二次ちゅぱ音ブーム(2015年~2020年ごろ)
エロゲー編
elfを筆頭に、時代に名を遺した大手メーカーまで解散し、エロゲーは衰退の一途を辿る。ちゅぱ音愛好家としても、ちゅぱ音の供給をエロゲーに頼る必要がなくなり、むしろ主戦場は音声作品になったとさえ感じる。しかし、それでもやはりエロゲーと音声作品は違うものであり(特に耳舐めは別種の音声)、ちゅぱ音クラスタのエロゲー需要が0になることはないだろう。やがてそこに近づいていくとしても。
音声作品編
CV.野上菜月 販売数14000超え(2023年現在)
1000個売れていれば大ヒットだった音声市場は、今や10000個になり、文字通りケタが違う市場になった。さらには企業勢の進出、エロゲー声優の起用など、一言でいえば「世間にちゅぱ音が見つかってしまった」。それは我々にとって良いことなのだろうか?2023年~さいごに
ここまでお読みいただきありがとうございました。この内容は、ちゅぱ音を聞き続けて20年の筆者が、実際に体験したことをベースに、歴史を読み返しながら纏めたものです。多少のズレや齟齬はあるかもしれませんし、正直時代のくくりはかなりアバウトですが、大まかな流れ、ユーザーの感情は間違っていないと思います。
これまでとこれから
変態の歴史